初めての外国人採用|新卒で韓国人学生を採用し、在留資格もサポート(2)

入管業務

こんにちは。 
前回に引き続き韓国人大学生を新卒採用して日本の会社に入社するまでの出来事を踏まえた技人国ビザについてもう少し書いていこうと思います。 

技人国ビザでは学歴が重要

技人国ビザが取得できる卒業資格は以下の通りとなります。

学校国内 or 海外ビザ取得可否
大学院、大学、短大国内・海外
専門学校国内
専門学校海外×
高校国内・海外×
日本語学校国内・海外×

注意が必要なのは専門学校と日本語学校で、専門学校は日本国内に限ります。 また日本語学校の場合は国内・海外問わず卒業してもビザを取得することができないので注意が必要です。 

その他、学校で学ぶ専攻科目と関連する業務内容も一部ですが例を挙げておきます。 

・経済、経営、商学
→営業、企画、広報、マーケティング、貿易、経理など

・機械工学
→技術開発、設計、生産管理、品質管理など

・情報システム
→プログラミング、HP作成、インフラ系業務

総合職での採用であっても、具体的にどのような仕事を任せたいのかを考えておかないと、適正なビザではなくなってしまう恐れがあるので注意が必要です。 

ちなみにこの専攻科目と業務内容はどれほど関連性が重視されるのか?ということですが、大学卒業した者の場合は関連性が緩やかに判断されます。 多少は大目に見てくれると言えば語弊があるかもしれませんが、学習した内容と仕事が完全一致していないとだめというわけではありません。
対して専門学校を卒業した場合は専攻科目に直結することが重要視されます。

ちなみに僕が対応した韓国人の学生は大学時代では化学を専攻していました。 
実際は雇用理由書の作文で必要性を訴えていくことにはなりますが、一見化学と食品メーカーは関連性が薄いように見えるかもしれませんが、ここは緩やかな判断を下してくれたのかもしれません。 

あともう一つ注意が必要なのが卒業証書など、卒業証明書の提出が必要になります。僕が総務時代に何度も何度も確認して提出した書類の中で、唯一補正を言われたのが、この「卒業を証明できるものの提出」になります。「卒業見込証明書」では許可されません。注意が必要です。 

学歴が伴わない場合は実務経験を活かしてビザを取得する

技術(10年以上)人文知識(10年以上)国際業務(3年以上)
ITエンジニア、技術開発、設計、生産管理、品質管理など営業、マーケティング、企画、広報、経理など貿易、通訳、翻訳、英会話講師など

この実務経験年数というのが具体的に何か指標があるのかという疑問がわくかもしれませんが、例えば「1日8時間以上勤務していたら実務経験1日」明確な指標はなさそうです。ですが、産休・育児休暇などがあった場合は仕事をしていないので、それらの期間は対象外になります。 

対して、大学や専門学校、高校などでその技術や知識に関する科目を専攻していた期間があれば、それらは含めることが出来ます。 

前回より2回に渡ってご紹介した技人国ビザは、対象範囲も広くて汎用性がありそうな反面、若干わかりづらい点もあります。 

また学歴や専攻科目、それらがなければ実務経験などでも取得を目指すことが出来るので、まずは就労したい外国人がいたら、しっかりと話を聞いてお願いしたい仕事にマッチするかよくよく検討した方が良いかと思います。 

今回も最後までお読み頂きましてありがとうございました。 

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