【体験談】成年後見を本格的に始めるまで

成年後見って、単に財産管理や手続きを代理でやればいいんでしょ?ではない。

こんにちは。
今回は成年後見業務を本格的に始めるまでの流れを自分の体験を元に書いていこうと思います。

引き継ぐ場合は「候補者に関する照会書」から

僕の場合は元々先輩が保佐人を行っていた業務を引き継ぐ形からスタートしました。
法定後見の場合、簡単に「やめます」とは言えないのですが、先輩も少々お年を召してこられたことや、ご家族の体調などもあって後見業務が難しくなり後任を探しておられたとの事で、後見を業務の一つとして考えている僕が引き継がせて頂く事になりました。
まず最初に「候補者に関する照会書」としてA4用紙2枚に自分の生活状況や家族構成、収入などを記載します。

各種面談と誓約書

照会書を提出してからしばらくすると家庭裁判所の調査官の方から携帯に電話が入り、「面談を行いたい」との連絡がありました。
面談というのは
1.ご本人(被保佐人)、現保佐人(先輩先生)、僕との間で保佐人業務が変更となることの合意
2.調査官の方とご本人(被保佐人)、候補者(僕)との面談


流れとしては勿論、1が行われてからになりますが同日でも良いとのことだったので、朝一で先輩とご本人にお会いして諸々ご説明したころに調査官にお越し頂いて、さらに面談を行うという流れとし、1日で済ませました。


1については先輩先生がご本人に説明頂く事でスムーズにご了承頂けました。特に「手続き関係などの主担当は変わるけど、完全に関係を切るつもりはないから安心して」とお声がけされていたことは、ご本人にとっても不安要素を払しょくできて良かったのではないかと思います。後は僕が少しずつ関係性を深めていくだけ。
2はご本人への意思の再確認と、僕が本当にきちんとやっていくのか、という再確認と、行政書士なので「コスモス成年後見サポートセンター」への加入の意思確認、後は収入についても確認されました。これには少し驚きましたが、おそらく「収入があまりに少ない場合、ご本人の財産に手を付けるのでは?」という懸念からではないかと推測しました。その時に収入が少なくても今後増やして行く見込みがあるなら調査官への印象も悪くならないのかなと思いました。


その後、誓約書を提出します。
内容は超ざっくり言うと「不正は行わず、きちんとやりますよ」という内容に署名することです。

審判と研修

しばらくすると審判がくだって、家庭裁判所からのお墨付き書類が届きます。
この書類が届いたときは身が引き締まる思いです。なかなか普段生活してると裁判所からの書類なんて受け取る機会はないですからね。


似たような時期に家庭裁判所で行われる研修を受講します。日時や時間は指定されて僕の場合は平日の午前、2時間弱の研修でした。その時に分厚い書類を渡されます。その中に後見業務の行い方や心構え、提出書類のひな形などもあるので、後見業務のバイブル的な書類を受け取ることになります。

登記

そしてまたしばらくすると登記が完了した旨の連絡が入ります。こちらは電話でかかってきました。
登記されただけでは本格的に活動することは難しいので(証明できないので)、法務局で登記事項証明書を取得しておく必要があります。
支所で取得できるかと思ったのですが、本局まで行かなくてはいけないことがわかりました。この辺りは取得できる場所を確認しておいた方が良いかもしれません。


取得方法はとても簡単で書類にちょちょっと書くだけで、後は身分証明書としてマイナンバーカードを提示することで取得できました。
念のため審判書も持参しましたが不要でした。
ちなみに手数料は550円収入印紙で購入する必要がありますが、これは法務局内で購入することができます。

そして本格始動

業務の引継ぎを了承し、照会書を記載の上提出してから、証明書を取得するまでおおよそ3か月程度かかりました。
面談日程の調整などがスムーズに進めば、もう少し早くすることもできるかもしれません。


登記事項証明書を取得できたので、ようやくご本人さんを支援頂いている役所(介護保険や生活保護支援など)に登記のコピーと一緒に送付物変更届を提出することで、ご本人宛の書類が自分の手元に届くようになり、本格的に後見業務が行える段階に来たのかなと感じています。


こうして振り返ると、様々な手続きを多くの関係者の方々のご支援とご協力の元、進めることが出来ました。後は僕がしっかりとご本人の生活を支援させて頂くのみ。
ここからがようやくスタートです。気を引き締めて取り組みます。


今回も最後まで読んで頂きましてありがとうございました。